ではサービス産業や伝統工芸分野ではどうか、と言えば、おそらく「成長」します。なぜなら人間は生活インフラの利便性だけを求めて生きているわけではないからです。ロボットが主要人口の割合を占める世の中では上記の変動によりサービス産業も伝統工芸分野も廃滅することは明らかですが、私たちは人間であり同時に生物でもあります。したがって最後まで人の温もりのあるものを求めます。
逆に、最近でも少しずつ見せている傾向として、事業環境のリモート化が進むにつれて時間や場所の自由度が高まり物理的な制約が極度的に減っている状況が目に見えてわかります。
そうすると、パンデミックのような自粛ムードの終着と共に物理的制約は以前よりは少ないままに自由に行き来できることでよりソフトパワー面が活きてくる世の中が想定されます。
ビジネスを考えるときは人口動態だけでなく心理動態も考慮に入れることが不可欠ですが、承継やM&Aなど経営分野の将来においても同じことが言えるでしょう。
特にこのことは、今後別事業主体に事業を承継されたり、譲渡される場合において参考となる重要な着眼点の一つです。